[POPS] [平井]

マイ・フェバリット・ソング

私にとっての、この1曲

ギルド/BUMP OF CHICKEN

こばやち 2009/05/22
私たちが思春期を過ごした'70年代というのは、
サブカルチャーの充実したとても幸福な年代だったと思う。
音楽に限っていえば、当時は'60年代は良かったなんて風潮もあったと記憶しているが、
今の音楽シーンをみてみると'60Sよりもむしろ'70Sの影響の方が大きく見える。
特にオレらは現在の大御所と言われるアーティストの若かりし頃を'70Sにリアルタイムで見ている訳だから、
その影響力は計り知れない。

ビートルズが解散した時、正確に言えばポールが脱退したときの街頭インタビューで、
「彼らがデビューした頃からずっと聴いていて、彼らと一緒に成長してきた。
彼らに代わるミュージシャンなんて存在しない。」
という映像があったのを昔フイルムコンサート(!)で見たのを覚えている。
今改めて自分にも同じように思えるミュージシャンが居ることはとても大切な財産である。

'70年代はいわゆるビジネスを含めた上での音楽シーンの過渡期であったから、
その後のミュージシャンとはまた違ったノリがあるようにも思う。
時代や、ビジネスとしてのあり方が違ってきている現在は、
どんな形で音楽が受け入れられているのだろう。
少なくも聴く人間、若い人間の方は変わっていないと思うのだが・・・。



このコミュに当たっていろいろ'70年代の音楽を聴き直しているのだが、
当然ながらどうしても当時の、思春期の自分を思い出してしまい、
それと同窓会が目前という事実も手伝ってノスタルジックになってしまう。
しかしまた、そんな経験とは別に思春期を思い出させる曲というのも存在する。
もともとロックといわれるジャンルの音楽には「思春期の想い」が重要な要素を占めているからだと思う。
歌詞、メロディ、アレンジ、テクニック。しかしそれよりも重要なのがこの「想い」だ。
それがあるかないかで曲のリアリティがまったく違う。
「ポップ・ミュージックとは切なさである」とは誰の言葉だったか。
この「切なさ」と「想い」は同じだと思っている。


明確にそれらを曲のテーマしていたアーティスト達。
私らの世代で言えば、甲斐バンド、浜田省吾、佐野元春あたり。
10代の頃に聴いていたからいずれも年上のミュージシャン。
それが当然だったのだが、歳を取るにつれて新しいミュージシャンは当然年下になってくる。
別に音楽に年齢は関係なく年齢を超えてその「想い」が共有できればいいのであるが、
最初はちょっと戸惑った。なんか違和感あったのよね。
しかしそれも最初のうちだけ。その曲の持つパワーの前では些細なこと。やはりいい曲はいいのだ。
大体ビートルズなんて今聴けばみんな年下なんだから。
それよりもうオレらジョンより年上なんだぜ。どーなってんだ。
長く生きてるといろんな経験が出来る(笑)。



昔のようにそれら思春期の唄を10代でリアルタイムに聞くことはできなくなったのではあるが、
それを経験した事実は忘れていない。
10代とはまた違ったリアリズムを感じて聴くことができる。
これは時代がどう変わっても、人種や文化が変わっても共通な普遍的テーマであると思う。
人によっては青臭いと敬遠してしまうかもしれないけど、
今の年齢だからこそ、その感情を深く理解できる。
なんたって経験しているんだから。
そしてそこにノスタルジーが入ってきて感情にブーストが掛かってしまい思い切り浸ってしまう。
これがオヤジと言われる所以か(笑)。


バンプの藤原の書く詩はその想いに満ち溢れている。
彼らと同じ時代に思春期、青年期を育ち、リアルタイムで聴ける連中は幸せである。


http:// www.youtube.com/ watch?v=TwA_es5Yw_U&eurl=http%3A%2F%2Fkomaichi79%2Eso%2Dnetsns%2Ejp%2F%3Fm%3Dpc%26a%3Dpage%5Fc%5Ftopic%5Fdetail%26target%5Fc%5Fcommu%5Ftopic%5Fid%3D17&feature=player_embedded

パペット・アニメのオフィシャルPVもあるけどこっちのMADのほうが俊逸。
ようつべ無くてニコニコより。

http:// www.nicovideo.jp/ watch/ sm4196409