[POPS] [平井]

ライブ・レヴュー

ジョン・スペンサー・ブルースエクスプローション/99.2.8 赤坂BLITZ

こばやち ((再録)) 1999/08/17
前回チッタに一緒に行ったまどかには悪いが、断然前回より良かった。
もっと言えば前々回、洋楽LIVE歴23年(!)のワタシが
過去BEST5に入ると断言したクアトロよりもすごかった。
もうマイクスタンドぶっ飛ばすは、コードぶんまわして暴れまくるは、
ものすごいハイ・テンション。
だからといってプレイが疎かになることなく、
リーダーとして曲の進行などばっちり仕切っていて、
この辺はやはりエンターティナーだね。
ラッセルのドラムス、ジュダのギター、共に無申し分なかった。
そしてジョン・スペンサー。やはりロックには色気がないとダメである。
「ジェームス・ブラウンからSEXを取ったら何が残る?」ってセリフは誰だったか?
ひさしぶりに汗だくで大声あげて、ピョンピョン跳ねまくってしまったゼ。

しかし客層が非常に若い。オレの世代は数えるほど。
こないだのコステロは馴染みまくってたんだが。
そしてみんな痩せていてデブがほとんど見られず、おしゃれなヤツばかり。
客層ってそのミュージシャンによるんだな。
3年前ん時は体育系がけっこういたんだけど、
音が洗練されて売れてくると客も変わるのか。
で、めちゃくちゃ盛り上がったんだけど、
アンコールのとき、今の若い連中って拍手しないのね。
アンコールやって当然とでも思っているのだろうか?
あんだけ盛り上がったんだから拍手ぐらいしろよな。
ラストも客電が付くと非常にクール。
さっさと帰り支度をはじめてしまう。これにはちょっとビックリした。
明らかに騒ぎに来ているやつらもいたけれど、
曲の反応見ているとそんな感じの連中ばかりではなかったのだが。
コンサートにおけるミュージシャンとの距離の取り方が
ぼくら世代とはかなり違うようだ。

その後すぐに銀座はナッシュビルへ直行。
ジョン・スペンサーの直後にデキシーキングス。
これはすごかった。
ついさっきまで一緒になって大騒ぎしていた連中のお祖父さん、お祖母さんと
今度は一緒にLIVEを楽しむ。
汗だくで跳ね回る若者と、優雅にダンスをたのしむ老人。
これはゼネレーション・ギャップなんて生易しいものじゃない。
地球からいきなり見知らぬ惑星にワープしてしまって、
エイリアンに囲まれてしまったようなものだ。

この2週間で異なるタイプのすばらしいLIVEを3本観られたけど、
若者、中年、老年、とみんないろんな楽しみ方があるよね。
(ちなみに3本ともオレはたのしいが。)
ゼネレーション・ギャップってヤツを肌身に感じた2週間でした。