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こばやちくんの落語遍歴


平井落語研究会

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[6] 談志ひとり会〜最終回/2000.3.9(THU)国立演芸場 こばやち  2000/03/15 12:55
夕暮時の靖国通りをいつものように、ダッツン・ピックアップで
スプリングスティーンをかけながら国立演芸場へ。
とにかく今日だけは何の仕事があろうと来るつもりで、
と言ってもべつにそんなに気合が入っているって訳ではなく、、
いつもと何か違う感じで車に乗った。

今日で「ひとり会」はとりあえず一段落、つまり最終回。
運転しながらはじめて「ひとり会」に行ったのは何時頃だろうと考える。
たぶん21、2の頃だからもう15年になる。
その頃すでに紀伊国屋から国立演芸場にホームを移していて、
一般的にいう全盛期は過ぎていた。
それでも聴きはじめであった私は他のエンターティメントにない何かを、
落語、いや談志に感じて時間の許すかぎり通ったのだ。
現役のアーティストでこれだけ長い時間追いかけたってのはストーンズと、
ポール・マッカートニーぐらいか。(コイツらは小5の頃から)
前回のひとり会は「雲駕籠」と、なんと「芝浜」。
なんかカウント・ダウン・サービスってな感じであったがとりあえず出来はよかった。
でも年末に聴いた時のように、かなりウエットな演出。
そーいう状態なのだろう。
でもなんか違う気がするんだよな。
しかし18番だ、最後はいつまでたっても拍手が鳴り止まないほど盛り上がった。

そして今回のラストひとり会。まず前座が談春「花見の仇討ち」。
彼も二つ目の頃から聴いているのでやはり10年は観ている。
真打らしくなった。マジでいい噺家であると思う。
性格悪いって話であるが、まぁ芸人なんてそんなもんだ。
談志一席目は「松曳」。好きな話でありこれまた談志お馴染みの話であるのだが、
はっきり言ってダメ。
テンポの良さで引っ張る話であるのだが言い淀んでしまう。
それはそれで生きればいいのだがどうしてもリズムが崩れる。
クスグリも冴えないで好きな話だけに残念であった。
最後というので力が入ったか?それとも限界なのか?
今一つだったからか、終わって遊びにきているキッチュをよんで
声帯模写をやらせる。
これが面白いから悲しい。
そして仲入りへ。

二席目は「らくだ」。もうインターネットで公表されていたのでチェック済み。
これまたオハコ・ネタ。
一席目で落胆していたのでかなり不安であったのだが・・・・・。
ぶっとび! 最高! なんだよ、今までのは!
今まで聴いた「らくだ」の中で最高だったかもしんない。
18番だからして何度も聴いているのだが、今回は違った。
基本的フレーズは押さえて、なおかつ新しい演出。
これがあるから談志の高座は止められないんだよな。ってもう終わりか。
終わりっても月1の「ひとり会」を休止するだけで、
引退ってわけじゃないんだけれど、このマニアックな雰囲気が
「ひとり会」ならではだったんだけどなぁ。
まだまだ話せる、もったいない。そんな「らくだ」であった。

もちろん客も大満足。いつまでも鳴り止まない拍手。
いつもの機嫌の悪そうな表情の談志。
このシャイなところがこれまたイイ。
帰りはTVのカメラが入っていて大混雑していたけど、
これまた渋い顔で客の一人一人に握手。
なんか彼らしいって言えば彼らしいのだけれど。
う〜ん、ホントに最後なのか?
まだまだ可能性あるんだからもったいないぜ。

帰りも再度スプリングスティーン。
自作テープで行きはミディアム・ナンバー中心のサイドで、帰りはR&Rナンバー中心。
意識してそうした訳じゃなく偶然なのだけれどとてもタイムリーな選曲で
とてもたのしい帰り道であった。
元気がでちゃうんだよね、いいLIVEを観ると。
これだから止められないのさ。

rakugo@hirai.org